2015年6月5日金曜日

公開講座第2回目の内容 「如何にしてナショナリズムと出会い、如何にしてそれを捨て去って来たか―ドイツ」

2回目は、本学元教授の酒井明子氏による「如何にしてナショナリズムと出会い、如何にしてそれを捨て去って来たか―ドイツです。

本講座は受講料無料、申し込み不要で、当日直接会場にお越しいただければ受講できます。
ぜひお気軽にお越しください。


全体のテーマは「現代の課題:グローバル化とナショナリズム―ヨーロッパおよび東アジア―」で、各回もそれに関連した内容になりますが、お好きな回だけ受講していただくことも可能です。



<第2回目概要>
6月13日(土)10時~12時 横浜商科大学つるみキャンパス1号館3階132教室
申し込み不要(当日直接会場にお越しください)、受講料無料


<要旨>
第二次大戦後西独第6代の、そして統一ドイツの初代の大統領リヒャルト・フォン・ワイツゼッカー(19841994年2期在職)は、戦後40周年式典で、有名な演説「荒れ野の40年」で自らドイツとドイツ人の過去、現在、未来のあり方について感動的な講演をした。
国家元首という立場にありながら、自国がかつて犯した罪を具体的に挙げて、驚くべき素直さを以って反省の心を吐露した。
ドイツ自身が様々な葛藤と論議を経て、ナチスによる犯罪の追求の枠を時効廃止にまで広げ、徹底的に捜査を続行している一方で、分裂した東西の国の間には壁ができ、誰も想像しなかった形でそれが崩壊し、ドイツの状況は一変した。
その後の変化は、統一を喜びながらも、故国の喪失に打ちのめされる人々と共に、東西間の落差は25年を経ても尾を引きづりながら進んできた。
ドイツにおけるナショナリズム問題は、「ドイツが如何にしてナショナリズムと出会い、如何にしてそれを捨て去ってきたかという歴史を理解することに尽きる」と言いきる見方は強い。
この前半の歴史、つまり、領邦国家が単一国家設立を目標に歩んだ時代の流れ、そして、それが行きついた先にあったナチス国家の姿、後半は、近現代史でかつてない残虐非道な国を持ってしまったことから、後に続く者たちが、復権を得るために、何をどのように力を振り絞って歩んできたかの歴史をひもとき、その変遷の歴史を現在のドイツの姿につなげて理解をしてみたい。


 

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