2015年6月29日月曜日

公開講座第4回「明治初年の日本と朝鮮」

6月27日に、横浜商科大学50周年記念公開講座の第4回 「明治初年の日本と朝鮮」を開催しました。講師は本学元教授の大石庄一先生です。
質問時間が30分あり、活発に質問が出され、充実した講義になりました。
32名の方にご参加いただきました。


2015年6月25日木曜日

公開講座第3回 スコットランドの自治:独立住民投票から考える

6月20日に、横浜商科大学50周年記念公開講座の第3回 「スコットランドの自治:独立住民投票から考える」を開催しました。講師は本学講師の松下晴彦先生です。
当日は37名の方が参加し、活発に質問も出されました。
 

2015年6月15日月曜日

公開講座第2回 如何にしてナショナリズムと出会い、如何にしてそれを捨て去ってきたか―ドイツ

6月13日に、横浜商科大学50周年記念公開講座の第2回 「如何にしてナショナリズムと出会い、如何にしてそれを捨て去ってきたか―ドイツ」を開催しました。講師は本学元教授の酒井明子先生です。


当日は39名の方が参加してくださいました。


2015年6月12日金曜日

公開講座第1回 国家・「ネーション」とはなにか~かつての「グローバル国家」スペインと今の「地方」カタルーニャ・バスク~

6月6日に、横浜商科大学50周年記念公開講座の第1回  国家・「ネーション」とはなにか~かつての「グローバル国家」スペインと今の「地方」カタルーニャ・バスク~を開催しました。講師は本学教授の渡部哲郎先生です。


当日は39名の方が参加し、熱心に聞き入っていらっしゃいました。

2015年6月5日金曜日

公開講座第6回目の内容 「アジアにおける通貨選択-グローバル化とナショナリズム」

6回目は、法政大学名誉教授の靎見誠良氏による「アジアにおける通貨選択-グローバル化とナショナリズムです。

本講座は受講料無料、申し込み不要で、当日直接会場にお越しいただければ受講できます。
ぜひお気軽にお越しください。


全体のテーマは「現代の課題:グローバル化とナショナリズム―ヨーロッパおよび東アジア―」で、各回もそれに関連した内容になりますが、お好きな回だけ受講していただくことも可能です。



<第6回目概要>
7月11日(土)10時~12時 横浜商科大学つるみキャンパス1号館3階132教室
申し込み不要(当日直接会場にお越しください)、受講料無料


<要旨>

本講義では、「東アジアにおけるグローバル化とナショナリズム」の問題を、通貨・金融の視角から光りをあてる。

現在中国は、近年の圧倒的な経済発展をバックに、これまでの欧米中心の戦後国際経済システムに挑戦する火ぶたを切りつつある。日中韓FTAあるいは中国元の国際通貨化、アジアインフラ投資銀行など多岐にわたる。これに対して日本はアメリカとTPP(環太平洋経済連携協定)の締結をめざし、また現行のブレトンウッズ国際金融システムの維持に動いている。アジアはまさしにマグマを抱え、混沌とした状況下にある。このなかで日本はどう舵を切ったらよいであろうか。 

現在の世界経済では、円や人民元、ドルが国民経済を代表し、しのぎを削っている。元はドルに代わるであろうか。一方ヨーロッパでは、フラン、マルクなどの国民通貨は消失し、共通通貨ユーロが出現した。広域通貨か、あるいは国民通貨か、東アジアの通貨はどこへ向かうであろうか、選択の岐路に立たされている。

急速に力をつけつつある中国元に対して、日本円はどう対応すべきであろうか。アジア通貨の覇権を目指すべきであろうか。あるいはユーロのように、両国が協調してアジア共通通貨を目指すべきであろうか。本講義では東アジアにおいて中国元、韓国ウオン、日本円などの国民通貨がどのように形成され、どのように発展したか、そのあゆみを辿りながら、日本の通貨戦略の行く方を考える。

公開講座第5回目の内容 「統合ヨーロッパにおけるナショナリズムとグローバル化」

5回目は、横浜国立大学名誉教授の権上康男氏による「統合ヨーロッパにおけるナショナリズムとグローバル化です。

本講座は受講料無料、申し込み不要で、当日直接会場にお越しいただければ受講できます。
ぜひお気軽にお越しください。


全体のテーマは「現代の課題:グローバル化とナショナリズム―ヨーロッパおよび東アジア―」で、各回もそれに関連した内容になりますが、お好きな回だけ受講していただくことも可能です。




<第5回目概要>
7月4日(土)10時~12時 横浜商科大学つるみキャンパス1号館3階132教室
申し込み不要(当日直接会場にお越しください)、受講料無料


<要旨>
 欧州諸国はEUという統合組織に結集し、経済を中心にさまざまな領域で一体となって行動している。これらの国が統合を選択した理由の一つは、先の大戦の反省に立ち、偏狭なナショナリズムを克服することにあった。欧州はまさに人類の理想を実現したかに見えた。ところが現在、この欧州が3重の危機に直面している。すなわち、深刻化する移民問題、活発化する分離・独立運動、ギリシャ危機に象徴される域内経済の不均衡。

欧州の危機の背景には低成長、グローバル化、それに新自由主義がある。この3つは、1970年代に発生した石油危機と固定相場制の崩壊・変動相場制への移行という2つの歴史的事件に起源を発している。これを契機に、「栄光の」戦後史を支えた高成長が終り、完全雇用も福祉国家も死語になる。各国は新たな経済環境に適応すべく構造改革を実施したが、これにより、経済社会は市場志向性の強いものに改造された。ケインズ・モデルの社会から新自由主義モデルの社会への転換である。一方、変動相場制のおかげで資本の自由化が可能となり、グローバル化への道が開かれた。

 1990年代以降、グローバル化が加速するなかで先進諸国の経済(国民経済)は変質する。有力な企業が多国籍化し、グローバル市場でのシェア拡大を戦略の要に据えたからである。いまやグローバル経済が実態で、国民経済は仮象になろうとしている。こうして、ルールなきグローバル世界のルール(ジャングルの自由)が各国に持ち込まれる。経済領域であれ社会領域であれ、改革はもはや制度や基準を緩める方向でしか行われない。その結果、世界各地で所得格差や地域間格差が広がり、さらに、それらを背景にナショナリズムも台頭している。欧州の危機はこうした世界共通の問題の欧州における表れと言える。

かくてグローバリズムと新自由主義を正面から問わない限り、欧州をはじめ世界の国々が抱える問題は解決しない。この4月にフランスの経済学者トマ・ピケティが来日し、話題をさらった。日本のメディアは気づいていないが、彼の著書『20世紀の資本』の意義は、欧州の現実と学問的伝統を踏まえて、今日的課題に処方箋を示そうとしたことにある。アメリカ流の経済学の強い影響下にある日本で、ピケティの言説が新鮮な驚きをもって迎えられた理由はここにある。

公開講座第4回目の内容 「明治初年の日本と朝鮮」

4回目は、本学元教授の大石庄一氏による「明治初年の日本と朝鮮です。
(ポスター公開時のタイトル「幕末維新期の日本と朝鮮」から変更になりました。)

本講座は受講料無料、申し込み不要で、当日直接会場にお越しいただければ受講できます。
ぜひお気軽にお越しください。


全体のテーマは「現代の課題:グローバル化とナショナリズム―ヨーロッパおよび東アジア―」で、各回もそれに関連した内容になりますが、お好きな回だけ受講していただくことも可能です。




<第4回目概要>
6月26日(土)10時~12時 横浜商科大学つるみキャンパス1号館3階132教室
申し込み不要(当日直接会場にお越しください)、受講料無料


<要旨>

日朝間の国交交渉は、1868年に朝鮮政府に対する明治政府の王政復古通告が失敗して以来、ほとんど進捗しませんでした。さらに1872年に明治政府が釜山の倭館を旧対馬藩から接収して以降、日朝両国は事実上の断交状態になりました。

そのため日本側は、こうした事態を軍事的威嚇によって打開し、朝鮮を開国させようとする二つの大きな動きをみせます。その一つは、1873年に西郷隆盛らが征韓論を主張したことです。もう一つは、1875年に朝鮮側を挑発して江華島事件をひきおこし、これを口実として翌76年には朝鮮政府に開国を強要し、日本優位の不平等条約である日朝修好条規をおしつけたことです。

本講義では、こうした日本側の動きを概観したうえで、そうした動き、とくに後者が近代日本によるアジア諸国への侵略と植民地支配の第一歩となったことの歴史的意義を受講者の皆様とともに考えてみたいと思います。


公開講座第3回目の内容「スコットランドの自治:独立住民投票から考える」

3回目は、本学講師の松下晴彦氏による「スコットランドの自治:独立住民投票から考えるです。

本講座は受講料無料、申し込み不要で、当日直接会場にお越しいただければ受講できます。
ぜひお気軽にお越しください。


全体のテーマは「現代の課題:グローバル化とナショナリズム―ヨーロッパおよび東アジア―」で、各回もそれに関連した内容になりますが、お好きな回だけ受講していただくことも可能です。



<第3回目概要>
6月19日(土)10時~12時 横浜商科大学つるみキャンパス1号館3階132教室
申し込み不要(当日直接会場にお越しください)、受講料無料


<要旨>
スコットランドというと、日本ではイギリスの一地域ととらえられ、今までそれほど注目を集めることはなかった。しかし、2014918日のスコットランドの独立を問う住民投票が近づくにつれ、各種メディアにも取り上げられ、にわかに脚光を浴びることとなった。

 スコットランドの独立運動は何も最近始まったものではなく、1707年のイングランドとの連合直後から存在していた。連合に賛成したにもかかわらず、連合に幻滅し、解消を求める議員もいた。さらに亡命ステュアート朝の支持者による武力に訴えた蜂起が幾度となくあった。特に1745年の蜂起はスコットランドのハイランドから始まりイングランドのダービーまで進行してロンドンを脅かすに至った。

 平和的な独立を目指す動きは2014年以前にもあった。1979年、スコットランド議会の設置を問う住民投票では賛成派の投票者が過半数を超えたものの、投票率の規定により結果的に否決されてしまった。ついに1997年の労働党トニー・ブレア政権下で再び行われた住民投票では承認され、完全な独立ではないが、1999年、エディンバラにスコットランド議会が設置されることとなった。近年ではスコットランド独立を目指す「スコットランド国民党」が第1党となっている。20149月の住民投票では独立は否決された一方で、20155月の連合王国議会選挙では「スコットランド国民党」が59あるスコットランドの選挙区で56議席を獲得し、連合王国議会で保守党、労働党に続き第3党となった。これまで、「スコットランド国民党」の活躍の場はスコットランドに限られていたが、今後は連合王国議会においても存在感を示すものと思われる。

 今回の公開講座では、独立に向けた運動をふり返りながら、スコットランドの今後を考察してみたい。

公開講座第2回目の内容 「如何にしてナショナリズムと出会い、如何にしてそれを捨て去って来たか―ドイツ」

2回目は、本学元教授の酒井明子氏による「如何にしてナショナリズムと出会い、如何にしてそれを捨て去って来たか―ドイツです。

本講座は受講料無料、申し込み不要で、当日直接会場にお越しいただければ受講できます。
ぜひお気軽にお越しください。


全体のテーマは「現代の課題:グローバル化とナショナリズム―ヨーロッパおよび東アジア―」で、各回もそれに関連した内容になりますが、お好きな回だけ受講していただくことも可能です。



<第2回目概要>
6月13日(土)10時~12時 横浜商科大学つるみキャンパス1号館3階132教室
申し込み不要(当日直接会場にお越しください)、受講料無料


<要旨>
第二次大戦後西独第6代の、そして統一ドイツの初代の大統領リヒャルト・フォン・ワイツゼッカー(19841994年2期在職)は、戦後40周年式典で、有名な演説「荒れ野の40年」で自らドイツとドイツ人の過去、現在、未来のあり方について感動的な講演をした。
国家元首という立場にありながら、自国がかつて犯した罪を具体的に挙げて、驚くべき素直さを以って反省の心を吐露した。
ドイツ自身が様々な葛藤と論議を経て、ナチスによる犯罪の追求の枠を時効廃止にまで広げ、徹底的に捜査を続行している一方で、分裂した東西の国の間には壁ができ、誰も想像しなかった形でそれが崩壊し、ドイツの状況は一変した。
その後の変化は、統一を喜びながらも、故国の喪失に打ちのめされる人々と共に、東西間の落差は25年を経ても尾を引きづりながら進んできた。
ドイツにおけるナショナリズム問題は、「ドイツが如何にしてナショナリズムと出会い、如何にしてそれを捨て去ってきたかという歴史を理解することに尽きる」と言いきる見方は強い。
この前半の歴史、つまり、領邦国家が単一国家設立を目標に歩んだ時代の流れ、そして、それが行きついた先にあったナチス国家の姿、後半は、近現代史でかつてない残虐非道な国を持ってしまったことから、後に続く者たちが、復権を得るために、何をどのように力を振り絞って歩んできたかの歴史をひもとき、その変遷の歴史を現在のドイツの姿につなげて理解をしてみたい。