2015年6月5日金曜日

公開講座第6回目の内容 「アジアにおける通貨選択-グローバル化とナショナリズム」

6回目は、法政大学名誉教授の靎見誠良氏による「アジアにおける通貨選択-グローバル化とナショナリズムです。

本講座は受講料無料、申し込み不要で、当日直接会場にお越しいただければ受講できます。
ぜひお気軽にお越しください。


全体のテーマは「現代の課題:グローバル化とナショナリズム―ヨーロッパおよび東アジア―」で、各回もそれに関連した内容になりますが、お好きな回だけ受講していただくことも可能です。



<第6回目概要>
7月11日(土)10時~12時 横浜商科大学つるみキャンパス1号館3階132教室
申し込み不要(当日直接会場にお越しください)、受講料無料


<要旨>

本講義では、「東アジアにおけるグローバル化とナショナリズム」の問題を、通貨・金融の視角から光りをあてる。

現在中国は、近年の圧倒的な経済発展をバックに、これまでの欧米中心の戦後国際経済システムに挑戦する火ぶたを切りつつある。日中韓FTAあるいは中国元の国際通貨化、アジアインフラ投資銀行など多岐にわたる。これに対して日本はアメリカとTPP(環太平洋経済連携協定)の締結をめざし、また現行のブレトンウッズ国際金融システムの維持に動いている。アジアはまさしにマグマを抱え、混沌とした状況下にある。このなかで日本はどう舵を切ったらよいであろうか。 

現在の世界経済では、円や人民元、ドルが国民経済を代表し、しのぎを削っている。元はドルに代わるであろうか。一方ヨーロッパでは、フラン、マルクなどの国民通貨は消失し、共通通貨ユーロが出現した。広域通貨か、あるいは国民通貨か、東アジアの通貨はどこへ向かうであろうか、選択の岐路に立たされている。

急速に力をつけつつある中国元に対して、日本円はどう対応すべきであろうか。アジア通貨の覇権を目指すべきであろうか。あるいはユーロのように、両国が協調してアジア共通通貨を目指すべきであろうか。本講義では東アジアにおいて中国元、韓国ウオン、日本円などの国民通貨がどのように形成され、どのように発展したか、そのあゆみを辿りながら、日本の通貨戦略の行く方を考える。

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